TikTok広告のキャンペーン名はどう付ける?初めての入稿で迷った私が決めた命名ルール

TikTok広告のキャンペーン名はどう付ける?初めての入稿で迷った私が決めた命名ルール

マーケティング運用支援の仕事で、私が初めてTikTok広告の入稿を任されたときのことです。担当したのは、飲食店の採用を目的とした広告でした。

「採用につながる広告を作ろう」と意気込んで動画を制作し、いざ入稿しようとTikTok for Businessの管理画面を開きました。すると、そこに出てきたのが「キャンペーン」「広告グループ」といった、聞き慣れない言葉でした。

キャンペーンって何?
広告グループとは別のもの?

最初から私の頭の中は「?」でいっぱい。先輩に聞いたり、AIで調べたりしながら、なんとか入稿までたどり着いたことを覚えています。

キャンペーンの意味が分かってからも、広告の目的、配信する地域、年齢、性別、予算、期間など、入稿までに決めることが想像以上にたくさんありました。すべてを説明するとかなりのボリュームになるため、細かな設定については別の記事であらためてご紹介します。まず本記事では、「そもそもキャンペーンとは何か」「キャンペーン名をどのようなルールで付けるのか」に絞ってお伝えします。

これからご説明するような情報を入稿者自身が整理できていないと、作業の途中で何度もクライアントへ確認することになり、お互いの負担が増えてしまいます。これから初めて広告を扱う方が、管理画面の前で戸惑わず、すっきりした状態で仕事を始めるための参考になればうれしいです。

目次

そもそもキャンペーンとは?

TikTok広告では、広告を目的ごとにまとめて管理します。この大きな管理単位を「キャンペーン」と呼びます。

キャンペーンという考え方は、TikTok広告だけのものではありません。たとえばMeta広告など、ほかの広告媒体にも、キャンペーンを中心に広告を整理・管理する似た仕組みがあります。ただし、階層の名称や設定できる内容は媒体によって少しずつ異なります。

この記事では、あくまでもTikTok広告を例に説明していきます。

たとえば、広告を出す目的には次のようなものがあります。

  • 商品を購入してもらう
  • 商品やサービスを多くの人に知ってもらう
  • Webサイトを見てもらう
  • 問い合わせや申し込みを増やす

「商品の購入を増やすキャンペーン」「認知度を高めるキャンペーン」のように、基本的には目的に合わせてキャンペーンを作成します。

TikTok広告の基本的な構造

TikTok広告は、主に次の3つの階層で管理されます。

  1. キャンペーン
    広告を出す目的を決める場所です。
  2. 広告グループ
    広告を見せる相手や地域、予算、配信期間などを決める場所です。
  3. 広告
    実際に表示する動画や文章を設定する場所です。

イメージとしては、キャンペーンが「大きな箱」、広告グループが「箱の中の仕切り」、広告が「仕切りの中に入っている動画」です。

TikTokの公式ヘルプでも、広告はキャンペーン、広告グループ、広告の3段階で構成されると説明されています。

私が最初につまずいたのは「違いが見えなかったこと」

初めて管理画面を見たときは、この3つがすべて「広告」に見えていました。実際に動画を出すだけなのに、なぜ何段階にも分かれているのだろうと思ったほどです。

飲食店の採用広告を例にすると、私は次のように考えると整理しやすくなりました。

  • キャンペーン:応募を増やすという全体の目的
  • 広告グループ:店舗のある地域や、広告を届けたい年齢などの配信条件
  • 広告:仕事内容や職場の雰囲気を伝える実際の動画

このように、自分が担当する案件へ置き換えて考えると、管理画面の言葉が少し身近になります。

入稿前の整理が大切だと気づいた

私自身、入稿画面を開いてから「配信地域はどこまで?」「年齢は絞る?」と疑問が次々に出てきて、その都度クライアントへ確認しなければならない状態になりました。

分からないことを勝手に決めるわけにはいきません。しかし、事前に必要な情報を把握していれば、確認事項をまとめて聞くことができます。何度も連絡する負担を減らし、自分の作業もスムーズに進められます。

そして、入稿前に整理した「目的」「対象」「期間」などの情報は、分かりやすいキャンペーン名を付けるときにもそのまま役立ちます。

キャンペーン名のルールが必要な理由

広告が1件だけであれば、どのような名前でも大きな問題はありません。

しかし、継続して運用するとキャンペーンや広告の数が増えていきます。そのときに名前のルールが決まっていないと、次のような問題が起こります。

  • 何を宣伝した広告なのか分からない
  • 新しいお客様向けなのか、既存のお客様向けなのか分からない
  • いつ実施した広告なのか分からない
  • 過去の広告と成果を比較しにくい
  • 担当者が変わると内容を把握できない

キャンペーン名に必要な情報を入れておけば、名前を見ただけで広告の概要を判断できます。広告の整理だけでなく、成果の振り返りやレポートの作成もしやすくなります。

Google広告の公式ヘルプでも、管理画面で見つけやすくするため、キャンペーンのテーマが明確に分かる名前を付けることが推奨されています。

私も最初は、キャンペーン名を「とりあえず入力する項目」のように考えていました。しかし、広告が増えると、名前は単なるラベルではなくなります。数週間後の自分や、途中から担当する人へ内容を伝える、小さな引き継ぎメモのような役割を持つと感じています。

おすすめのキャンペーン名

今回は、次の形式でキャンペーン名を付けます。

広告主略称_目的_商品・企画_対象_開始年月

たとえば、次のような名前です。

ABC_購入_定番商品_新規_202609
ABC_認知_ブランド紹介_新規_202609
ABC_購入_秋キャンペーン_リタゲ_202610

広告主略称

広告主やブランドを識別するための短い名称です。正式名称をそのまま使うと長くなる場合は、アルファベットや短い名称に置き換えます。

複数の広告主やブランドを管理している場合でも、どの広告なのかをすぐに判断できます。

目的

広告を出す目的を記載します。

購入
認知
サイト流入
問い合わせ

同じ目的を複数の言葉で表すと分かりにくくなるため、使用する言葉はあらかじめ決めておきます。

入稿時、こんな設定画面が出てきます。細かい設定が可能な一方、命名の条件も細かくなっていきます。

商品・企画

広告で紹介する商品やキャンペーンの名称を記載します。

定番商品
新商品
ブランド紹介
秋キャンペーン

複数の商品を扱う場合は、商品名や商品カテゴリを入れると判別しやすくなります。

対象

広告を見せる相手を記載します。

新規
既存
リタゲ

「新規」は、まだ商品を購入したことがない人など、新しいお客様を対象とする広告です。

「リタゲ」は「リターゲティング」の略称です。一度Webサイトを訪れた人や商品を見た人などに、もう一度広告を表示する方法を指します。

開始年月

広告を開始する年月を6桁の数字で記載します。

202609

これは「2026年9月」を意味します。2026年9月や26年9月など複数の書き方を使わず、YYYYMMの形式に統一します。

区切りには「_」を使用する

各項目の区切りには、半角のアンダースコア「_」を使用します。

ABC_購入_定番商品_新規_202609

アンダースコアを入れることで、どこからどこまでが一つの情報なのか判別しやすくなります。また、TikTok広告だけでなく、ほかの広告媒体にも同じ命名ルールを展開しやすくなります。

全角記号は見やすい反面、全角と半角が混在する可能性があります。そのため、今回の運用では半角のアンダースコアに統一します。

なぜ、この順番にするのか?

名前の前半には、確認する機会が多い情報を置きます。

最初に広告主を確認し、続いて「何を目的とした広告なのか」「何の商品や企画を宣伝しているのか」を確認できる順番です。その後に、広告を見せる対象と開始年月を入れます。

すべてのキャンペーンを同じ順番で記載することで、一覧で見たときに比較しやすくなります。

shhi

最初は面倒でも、チーム全員で認識をそろえて管理すると
後々とても楽になります!

広告グループ名の付け方

キャンペーン名にすべての情報を入れると、名前が長くなりすぎます。そのため、年齢や性別、配信方法、地域などの詳しい情報は、広告グループ名に記載します。

対象_年齢・性別_配信方法_地域

例:

新規_女性25-44_興味関心_全国
新規_男女18-34_自動配信_全国
リタゲ_指定なし_サイト訪問者_全国

この名前を見ると、「誰に、どのような方法で、どの地域へ広告を配信しているのか」が分かります。

広告名の付け方

広告名には、実際に使用する動画の特徴を記載します。

動画の種類_訴求内容_動画の長さ_バージョン

例:

UGC01_使用感_15秒_V1
商品01_価格訴求_15秒_V1
商品02_お客様の声_30秒_V2

「UGC」は、一般の利用者が撮影したような自然な雰囲気の動画を指します。

「V1」「V2」は、動画のバージョンを表します。動画を修正したり、内容を一部変更したりした場合は、V2、V3と数字を更新します。

広告名を統一すると、「どの動画」「どの訴求」「どの長さ」の成果が良かったのかを比較しやすくなります。

命名は日本語と英語(ローマ字)のどちらがおすすめ?

結論からいうと、日本国内の少人数チームで運用するなら日本語、複数の媒体や外部システムと連携するなら半角英数字が向いています。迷う場合は、分かりやすさと扱いやすさを両立できる「併用型」がおすすめです。

日本語のメリット

日本語の一番のメリットは、見ただけで意味が分かることです。

ABC_購入_定番商品_新規_202609

担当者全員が日本語を使う場合は、略語の意味を覚えなくても内容を確認できます。引き継ぎの際にも説明しやすいため、日々の管理では日本語のほうが扱いやすいケースが多いでしょう。

TikTokの公式資料では、キャンペーン名、広告グループ名、広告名について、ラテン文字は512文字、アジア文字は256文字までと案内されています。上限には違いがありますが、アジア文字での命名も想定されています。したがって、TikTok広告内で管理する限り、「日本語だから使えない」と考える必要はありません。

英語・半角英数字のメリット

半角英数字のメリットは、複数媒体や外部ツールに同じルールを展開しやすいことです。

ABC_PURCHASE_STANDARD_NEW_202609

海外メンバーと共同で運用する場合や、API、CSV、BIツールなどを使って広告データをまとめる場合は、半角英数字に統一すると管理しやすくなります。

ただし、「英語なら必ず文字化けしない」「日本語なら必ず文字化けする」というわけではありません。文字化けの原因は、利用するツールやファイルの文字コードにも左右されます。

実際にGoogle広告の公式ヘルプでは、Google Ads Editorへ読み込むCSVの列見出しは英語である必要があると案内されています。一方、これはキャンペーン名そのものを英語にしなければならない、という意味ではありません。

ローマ字は分かりやすさに注意

日本語をそのままローマ字にする方法もあります。

ABC_KOUNYU_TEIBANSHOHIN_SHINKI_202609

半角英字だけで作れる点はメリットですが、文字数が長くなりやすく、SHOHINとSYOHINのような表記揺れも起こりやすくなります。英語に慣れていない人にも、必ずしも読みやすいとは限りません。

ローマ字を採用する場合は、単語のつづりを一覧表にして、全員が同じ表記を使えるようにしておく必要があります。

今回は「併用型」を採用する

今回の運用では、識別用の略称や日付、バージョンは半角英数字にし、目的や商品名など、人が確認する情報は日本語にします。

ABC_購入_定番商品_新規_202609

この形式なら、日本語で内容をすぐ理解でき、広告主略称や日付などの機械的に扱う部分は半角英数字に統一できます。

将来、海外メンバーとの共同運用や大規模なシステム連携が必要になった場合は、次のような英語コード型へ変更します。

ABC_PURCHASE_STANDARD_NEW_202609

大切なのは、日本語か英語かよりも、運用に関わる全員が意味を理解でき、同じ表記を使い続けられることです。

私自身、初めて広告を扱ったときに英語の略称ばかりが並んでいたら、さらに混乱していたと思います。初心者が多いチームや、クライアントと画面を一緒に確認する運用では、意味をその場で理解できる日本語の安心感は大きいです。

一方で、案件が増えたり外部ツールを使ったりするようになれば、半角英数字に統一したほうが管理しやすい場面も出てきます。最初から難しい英語にそろえるのではなく、現在の運用に合う方法を選び、必要になった時点で見直すのが現実的だと考えています。

shio

悩んだら、まずはクライアントに相談してみましょう!
もちろん相手の仕事の邪魔にならないような気遣いや配慮は必要ですが、相談なしで進むと後々大事件に発展することも。
私も1人で進めた際に”1から全部やり直し”なんて苦い経験もありました。

今回の運用で使用する命名ルール

今回のTikTok広告運用では、次の命名ルールを使用します。

キャンペーン名

広告主略称_目的_商品・企画_対象_開始年月

広告グループ名

対象_年齢・性別_配信方法_地域

広告名

動画の種類_訴求内容_動画の長さ_バージョン
管理階層命名ルール例
キャンペーン広告主略称_目的_商品・企画_対象_開始年月ABC_購入_定番商品_新規_202609
広告グループ対象_年齢・性別_配信方法_地域新規_女性25-44_興味関心_全国
広告動画の種類_訴求内容_動画の長さ_バージョンUGC01_使用感_15秒_V1

表記を統一するためのルール

名前の形式だけでなく、使用する言葉も統一します。

たとえば、同じ意味であるにもかかわらず、新規、新規顧客、新規ユーザーと表記が分かれる状態は避け、すべて「新規」と記載します。

そのほか、次の点も統一します。

  • 区切り記号は半角の「_」を使う
  • 開始年月はYYYYMMの6桁で記載する
  • 同じ意味の言葉は一つの表記に統一する
  • 動画を修正した場合はバージョン番号を更新する
  • 「テスト」「新しい広告」など、内容が分からない名前は使わない
  • 項目を記載する順番を変えない
shio

ルールはクライアントと一緒に決めてくださいね。
上記はあくまでも指標であり、正解ではありません!
大切なのは今後の運用をイメージすること。

✔️どうしたら皆が見やすい?
✔️どのポイントで分析する?
✔️これを他の媒体でも使用する?

この先を予想しながら動けると良い運用につながります。

まとめ

キャンペーン名は、広告の成果を直接左右する設定ではありません。しかし、広告を継続的に運用し、結果を正しく比較するためには大切な管理項目です。

今回の運用では、キャンペーンの目的、商品や企画、対象、開始時期を名前から判断できるようにします。日本語を中心にしながら、広告主略称や日付には半角英数字を使用し、分かりやすさと扱いやすさを両立させます。

初めての入稿では、見慣れない言葉や細かな設定項目に戸惑うのは自然なことです。私も、先輩に聞いたり調べたりしながら、一つずつ進めました。

だからこそ、実際に管理画面を開く前に、目的、地域、対象、期間などを整理しておくことが大切です。その情報を決まった順番で名前に残しておけば、入稿時だけでなく、その後の広告追加や成果の比較、レポート作成もスムーズになります。

最初からすべてを覚える必要はありません。まずはこの記事の型を使って、一つのキャンペーン名を作るところから始めてみてください。管理画面に並ぶ言葉の意味がつながると、広告運用への不安も少しずつ小さくなるはずです。

参考資料


この記事を書いた人

shio|在宅ワークママ/Webクリエイター

2児のママ。15年以上保育士として働き、Webの世界へ進みました。現在は在宅で、Web制作・SNS運用・動画編集・マーケティング・AIを使った業務改善などの仕事をしています。

ウェブワークガイドでは、未経験から在宅ワークを始めた実体験をもとに、仕事の始め方やWeb・SNSの実務、子育てと仕事を両立するためのヒントを発信しています。

「自分の経験を仕事に変えたい」「在宅で働きたいけれど、何から始めればよいか分からない」という方に、特別な経歴がなくても一歩ずつ進める方法をお届けします。

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